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2)桟橋及びフィンガーピア
陸からプレジャーボートまでのアクセスである桟橋やフィンガーピアは、高齢者、障害者の行動特性を考慮して、クラブハウスに近い所に安全で安定した設計がなされなければならない。

 

《解説》
マリーナにおけるレクリエーション行動は、プレジャーボート等でのクルージングやレースが大きなウエイトを占めている。しかしながら、現在の多くのマリーナにおいては、高齢者、障害者が桟橋からプレジャーボートまでアクセスすることすらほとんどの場合不可能である。桟橋においては、車いすあるいは杖使用者がアクセスするのに十分な幅員が確保されていない。また、視覚障害者のアクセスヘの配慮もされておらず、さらに安全性への配慮として転落防止柵・縁石等の設置もされていないため、高齢者、障害者に限らず一般人の海への転落事故の危険性も生じているのが現状である。そのため、高齢者、障害者への配慮だけでなく一般人への安全性の配慮として海への転落の危険性の回避を行うべきである。
また、ほとんどの桟橋やフィンガーピアはがフローティング式であるため、海象の変化(津波、高潮等)により危険が生じる可能性があるので、緊急時の対策(アナウンス装置の設置、監視員等)についても十分検討して、利用マニュアル等の整備を推進する必要がある。

 

3)防波堤及び護岸の岸壁
防波堤・護岸の岸壁においても桟橋と同様に、車いす及び杖使用者に対する幅員の確保、スロープによる段差解消、視覚障害者へのアクセスの配慮、安全性の確保を行うべきである。

 

《解説》
現在、マリーナの防波堤・護岸は転落防止の柵・縁石等が設置されておらず、一般人でさえ非常に危険である。そのため、防波堤や護岸の岸壁においては、高齢者や障害者のことを考慮して、大きな段差は緩傾斜路やギャングウェーを設けることで心理的・機能的に安全性を確保しなければな

 

 

 

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